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はじめに

いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。
交通船のポートサービスでは、総トン数12〜19トンの小型船舶の運行をしています。東京湾で活躍する港湾関係者様、東京湾を利用する船舶に対し、24時間体制で安全・確実なサービスをご提供しております。…ところで、トン数って何かご存知ですか？

今回は知っているようで知らない、トン数について紹介します。

トン数の種類

船の大きさを表わすには、長さ、幅、深さなどの寸法で表わす場合と、トン数で表わす場合があります。寸法の方が一見するとわかりやすそうですが、なぜトン数が用いられるのでしょうか？

船の大きさを単に長さや幅で表すと、内部の空間の利用状況や積載能力を正確に把握することができません。例えば、客船に何人乗船できるか、タンカー船がどれだけの貨物を運べるかは、船の長さや幅だけではわかりません。そのために、船舶の大きさは長さや幅だけでなくトン数が用いられます。


船のトン数には主に4つの種類があります。

総トン数

総トン数は、船の全体的な大きさを表す指標です。
一般的に多く使われる指標で、船の中の空間の大きさを表します。
単位は「トン」ですが、重さではなく容積を意味します。

純トン数

船舶が実際に貨物や旅客を運ぶために使用できる空間を示します。

例えるなら、総トン数は、スーパーマーケット全体の「売り場面積」、純トン数は、そのスーパーマーケットの「実際に商品が並べられる売り場面積」に例えられます。純トン数は、総トン数からエンジンルームや操縦室など、運航に必要なスペースを除いた部分で、各種税金や手数料の計算基準としても利用されます。

排水トン数

排水トン数は、船が水に浮かんだときに押しのける水の重さを表します。主に軍艦や特殊な船で使われる指標です。お風呂に入ると水位が上がるように、船が水に浮かぶと押しのける水の量＝船の重さを表します。

載貨重量トン数

載貨重量トン数は、船が運べる荷物の重さを表します。燃料、食料、乗客、貨物など、船に積める全ての重さの合計です。貨物船や原油タンカー船でよく使われます。
公益財団法人 日本海事広報協会　ホームページより引用

なぜ色々なトン数があるの？

それぞれのトン数には、特別な使い方があります。総トン数は船の全体的な容積を示し、主に税金や手数料の計算基準として使用されます。港湾使用料もトン数に基づいて計算されるため、経済的な観点からも重要です。一方、純トン数は実際に貨物や旅客を運ぶためのスペースを表し、収益に直結します。

載貨重量トン数は船が運ぶことのできる貨物の重さを示し、経済性や運航効率に影響を与えます。排水トン数は、船が水に浮かんだときに押しのける水の重さを示し、浮力や安定性を評価する指標となっています。

また、船の用途によって、注目されるトン数は変わってきます。例えば、商船では積載能力が重要であるため載貨重量トン数が注目されます。その一方、客船では乗客の快適さやスペースが重要視されるため、純トン数が注目されます。

おわりに

色々なトン数を比べると、船の大きさがより鮮明に見えてきましたね。今度船を見る機会があったら、トン数にも注目してみてください☺️最後まで読んでくださり、ありがとうございました。ポートサービスのYouTubeでは、総トン数36,000トンのタンカー船やコンテナ船など、交通船からしか見られないはたらく船の魅力が満載です。

余談ですが、最後にトンの語源について紹介します。その由来はワインの樽を意味する古英語の「tunne」や古フランス語の「tonne」だと言われています。さらに、樽を叩いたときのトンっという音も語源になったそうです。

ワイン1樽がおよそ1000キロだったことから、1トン＝1,000キログラムが基準となり、今も重さや大きさを測る単位として使われています。それでは、また次回のブログもお楽しみに！

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