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2025年03月11日 [横浜の通船・ラインボート ]
港湾物流を支える縁の下の力持ち!船の種類と小型船舶の役割
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。ポートサービスは1953年に設立し、半世紀以上にわたり船舶の東京湾への入出港をサポートしています。また、大手造船所内での押船・繋離船作業、通船業務も行っています。今回のブログでは、色々な船舶の種類を紹介しつつ、ポートサービスで活躍している小型船舶の役割を見ていこうと思います。

世界にはどれだけの船がある?
世界には、総トン数100トン以上の船舶が約88,000隻存在します。この数には商業を目的として運行する商船をはじめ、漁船や作業船などが含まれます。食料や燃料を運ぶ貨物船、クルーズ船などの旅客船も商船に含まれ、その数は約46,000隻と、約半数に及びます。100トン以上の船舶でこの数字ですから、さらに小型の船舶を含めると、世界ではたくさんの船舶が活躍していることが想像できます。
船舶ってどんな種類があるの?
世界には様々な目的を持った船舶が存在しており、大きく分けて5種類に分類されます。
商船:旅客船、貨物船、その両方を同時に運ぶ貨客船など商業を目的として運行される船舶
漁船:魚や貝類、甲殻類などを捕獲するために設計され、漁業に用いられる船舶
海の安全を守る船:巡視船、警備船、海上自衛隊の護衛艦など海の安全を守るための船舶
専門的な分野で活躍する船:海洋研究や資源開発など、専門的な分野で使用される船舶
船舶支援船:港湾や沿岸域で船舶の操縦、係留、牽引などの作業を行う船舶

ポートサービスが運航する船舶とは
前項の分類に照らし合わせると、ポートサービスが運航する押船や通船、つなとりボートは船舶支援船に分類されます。ここからはそれぞれの船舶の役割を詳しく見ていきます。ポートサービスで運航中のボートの詳細はこちらのリンクからご覧ください。
つなとりボート
つなとりボートは大型船と岸壁の間で係留ロープの受け渡しを行い、船舶の安全な入出港をサポートします。岸壁の特性や海況を熟知した作業員が、効率的かつ安全な繋離作業を行います。
通船
通船は人員や小規模な荷物を輸送するために使用され、港湾作業や工事現場での人員輸送など広い用途で活用されています。また、船舶の大きさや港の規模などによって、客船でも通船が利用されることがあります。通船は大型船が対応できない細かな作業を担う、「縁の下の力持ち」として欠かせない存在です。

押船
押船は主にバージや作業台船を押して移動させるために設計されており、河川や港湾内で活躍しています。ポートサービスにおいては、造船所内で本船を移動させるために活躍しています。剣丸と扇海丸は東日本で唯一特殊船を押せる船として、貴重な存在でもあります。造船所内で特殊船を押すのが主な仕事のため、船首の形状は特殊船にフィットするように設計されています。
バージ:貨物を積んで航行するために造られた平底の船舶。エンジンを持たず、自力で航行することができないため、押船や曳船の動力により移動する。

おわりに
日本の輸出入のほとんどが海上輸送によるものです。その割合はなんと99.6%を占め、残りの0.4%が航空輸送によって行われています。驚きの数字ですよね。ポートサービスが運航する小型船舶は物流の要となるコンテナ船など、大型船の入出港をサポートし、日夜、海上物流・港湾作業を支えています。
次回のブログでは、最後にご紹介した押船のメンテナンスの様子をお届けします。押船を取り上げることは少ないので、ぜひお見逃しなく!今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
コンテナ船やLPG船への通船や人員輸送の様子はポートサービスのYouTubeでもご覧いただけます。併せてご覧ください🎵
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参考文献
日本船主協会
外航海運に関するデータ
一目で分かる!船の種類と特徴【商船・漁船・安全船・専門船・支援船】