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2024年08月06日 [横浜の通船・ラインボート ]
【簡単!ロープワーク(後編)】2本のロープを繋ぐ結び方 一重つなぎ/二重つなぎ本結び/ほどきやすいのに強いエイトノット【船舶免許実技必須】
はじめに
船舶を運航するポートサービスの日々の業務でもかせない道具の一つがロープ。そんなわけで、前回に引き続き船員が日常的に使用するロープの結び方を紹介していきたいと思います。
前回はロープワークの基本となる結び方『巻き結び』『もやい結び』『クリート止め』『いかり結び』を紹介したので、今回は後半として『一重つなぎ』『二重つなぎ』『本結び』『エイトノット』の4種類を紹介します。
2本のロープを繋ぐ 一重つなぎ
一重つなぎは2本のロープを結び合わせるのに最適な結び方です。ロープが切れてしまったときやロープが短く、長さを足したいときなどに便利です。
さらに強く繫ぐ 二重つなぎ
一重つなぎの最後の巻き付ける動作を2回繰り返します。一重つなぎよりも、巻き付ける動作が多く、さらに強固に2本のロープを結び合わせることができます。長期間の使用や、強い張力が掛かる場合におすすめです。▲最後に通したロープがそれぞれ1本と2本になる
いわゆる固結び 本結び
多くの場面で使われるのが本結びです。いわゆる“固結び”のことです。子供の頃、いちばん最初に教わった結び方がコレという方も多いのではないでしょうか。
ただし、2回目に巻き付ける動作を反対にしてしまうと、“縦結び”になってしまうので注意が必要です。出来上がりは似ていますが、縦結びは力がかかるとほどけてしまいます。左右の輪の中から2本ずつロープが出ているのが正解です。
余談ですが、型結びは別名リーフノットと呼ばれます。葉っぱのLEAF…ではなく、帆を縮めるという意味のREEFが由来だそうです。
エイトノット
さて、ここまでは結び合わせる系の3種類を紹介しました。最後は船舶の現場でよく使われるエイトノットを紹介します。エイトノットは、輪を作ったり、結び目を作るために使われます。命綱として使われるほど高い強度があるのに、作業が終わったあとはほどきやすいというのが大きなポイント。
大型船に接近し、手早く綱の取り放しを行うつなとりの現場でも使われています。作業が終わったら速やかに離脱しないと、大型船との接触事故につながりかねないつなとりの現場。しっかりと固定できるのは勿論のこと、速やかにほどけるというのは重要です。▲本船の太いロープを作業船側のロープで固定して、素早く綱の受け渡しを行う
同じように輪を作る結び方にもやい結びがありますが、エイトノットの方がより単純な結び目で構成されているため、ほどきやすいというメリットがあります。使うシーンや現場に合わせて、それぞれの特徴が活かされています。
おわりに
今回紹介した4種類のうち、『一重つなぎ』『二重つなぎ』『本結び』は前回紹介した『巻き結び』『もやい結び』『クリート止め』『いかり結び』と合わせて、小型船舶免許でも必須の結び方です。船舶の現場では日常的に使うロープワークなので、繰り返し練習してみてくださいね🎵今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
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