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【ロープワークの歴史】船との深い”結びつき”

はじめに


いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。
交通船のポートサービスは、東京湾へ入出港する船舶をサポートしてきた会社です。船舶の海上警戒業務や通船、繋離船作業などの業務を行っています。
繋離船作業とは、船を岸壁に着けたり、放したりする作業のこと。『綱の取り放し』と言ったりもします。そこで必要不可欠なのが、綱=ロープ。今回は、船舶と切っても切り離せない、ロープワークの歴史や言葉の由来などを掘り下げて紹介していきます。ロープワーク トプ画

ロープの歴史


ロープと人間との関わりは、石器時代以前に遡るといわれています。

「世界最古の物語」として知られるインドネシア・スラウェシ島の洞窟壁画には、縄を持っていると見られる人が描かれています。この壁画は、4万8000年前のものと推定されています。
※『nature』2024年掲載。レーザーを用いた新たな年代測定法によって導き出された新たな結論による。


また、紀元前2千年代(4千年以上前)には錨にロープが用いられていることが確認され、日本でも縄文時代には石を縄でくくりつけていた例が確認されています。壁画に残る情報からは、狩猟の道具や住居の建築、衣類の作製など、縄(ロープ)を生活に役立てていたことが窺えます。壁画イメージ

ロープワークの進化


大航海時代、15 世紀末から 17 世紀の中頃、ヨーロッパ諸国がアジア、アフリカ、アメリカ大陸へとつながる新たな航路を開拓するなかで、ロープワークの技術は進化したといわれています。大英海洋博物館には4,000種類を超える、“結び”が登録されています。ノットボード
日本ではどのように結びの技術が広まったのでしょうか。

江戸時代までは親から子へ、口伝で結びの技術が受け継がれていました。明治に入ると、海軍によって教科書が作られ、海軍兵学校、海軍航海学校などでロープワークの技術が指導されるように。やがて、退役した兵隊や船員が日常生活で使い、一般に普及していきました。

船とロープワーク


船舶とロープの関わりを見ていきましょう。ロープは狩猟の目的のほか、冒頭でも紹介したように船舶を係留するために使われます。係留用のロープは、『ともづな』『もやい綱』とも呼ばれ、ロープワークの代表的な結び方であるもやい結びの語源にもなっています。

舫う(もやう):船をつなぎとめること

もやい結び ブログ用▲素早く結ぶことができて、船をつなぎとめることができるほど頑丈な”もやい結び”。

ロープワークは、さまざまな場面で役立つ技術です。例えば、日常的に使うロープワークとして、引越しの際の荷物の固定、アウトドアシーンでテントの設営や物を吊るす際にも使えます。ポートサービスのYouTubeでも紹介する予定ですので、ぜひお楽しみに🎵

おわりに


今回はロープワークの歴史を紹介しました。ちなみにロープの結び目のことをノットといいますが、速度を表す単位ノットと深い結びつきがあることは、こちらのブログで紹介しています。リンクをクリックして、ご覧ください😊今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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