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2024年02月06日 [横浜の通船・ラインボート ]
【船舶自動識別装置】船の速度・方向が見える!AISとは?
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。ポートサービスが拠点を置く横浜港では、毎日たくさんの船が行き交っています。
ときどき思うのですが、海の上って、“国道○号”や“○○通り”のように道があったり、信号があったりするわけではないのに、どうやってお互いの船をよけたり、認識しているのでしょうか?
船が安全に航行するには、船舶共通のルールやシステムが必要です。以前にも紹介したことがありますが、『海の上は右側通行』といった海の上の交通ルールは海上衝突予防法で定められています。詳しくはこちらのブログもご覧ください
今回のブログでは、船舶共通のシステムについてスポットを当ててみたいと思います。
国際VHF
例えば、国際VHFという無線通信システムは、入出港の連絡や位置情報の共有など、船舶の相互通信に利用されています。国際VHFは全世界共通のシステムのため、外国船とも言葉によって交信することができます。
小型船から大型船まで、船の種類を問わず利用され、衝突海難事故防止に役立っています。国際VHFについて詳しく知りたい方はこちらもどうぞ
船舶自動識別装置 AISとは
“言葉で伝える安心”が国際VHFなら、“目で見える安心”を叶えるのが、AISです。
AISとは船舶自動識別装置のことで、自船と他船の船名や位置情報などの情報をモニター上に表示することができるシステムです。
AISは、陸上に設置される設備と、船舶に装備する装置で構成されています。
船舶に設置されたAIS装置からは、VHF電波により自船の船名や位置などを自動的に送信され、他船や、海上交通センターで受信されます。
そして、陸上から送信された管制情報やGPS補正情報、他船からの電波を受信し、船内のモニターに情報が表示される仕組みになっています。
速度が見える!方向が見える!AISのレーダー画面
AISから送信される情報は、船舶の名前や種類、位置、針路、速度など多岐にわたります。
船長の大切な役割でもある“見張り作業”を省略することはできませんが、他船や目標物の情報を視覚的に表示させることができるため、船長の補佐として機能します。
▼残像のように表示されるため、進路や速度がわかりやすい FURUNO AISの仕組みより引用
その他にも、衝突防止のために目標物を設定しておいて、警報音を鳴らしたり、注意喚起のメッセージを画面上に表示させることができます。
おわりに
AISの情報をPCなどで表示させるサイトでは、ほぼリアルタイムで船舶の位置情報を見ることができます。『どんな船舶が入港しているのかな?』『あの船はいまどこを航行してるのかな?』なんて情報をPCですぐに確認できるのは楽しいですよね。どのあたりを航行しているか見ることができるので、船旅でも役に立ちます😊
今回は安全に航行するための、船舶共通のシステムについて紹介しました。次のブログもお楽しみに🎵
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