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2023年07月25日 [横浜の通船・ラインボート ]
職人の手仕事が織り成す美学!船の型枠ができあがるまで【船はどうやって造られるの?#4】
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。
今回は、FRP船の造船において土台となる型枠ができあがるまでの工程を、実際の写真を交えながら詳しくご紹介します。
船殻と呼ばれる本体ができあがるまでには、たくさんの工程があります。中でも、FRP船の型となる型枠づくりには、職人の手による丹精込めた手作業が欠かせません。それでは、実際の工程を見ていきましょう。前回までのおさらいはこちら『船ってどうやって造られるの?』💁♀️
1. 型枠の下地
写真を見ていただくと木製の船の形状が確認できますが、これが船の型を作るための型枠の下地になります。ここから、複数の工程を経て型枠が完成します。
2. ベニヤの貼付とパテの充填
出来上がった型の下地には、表面が滑らかなベニヤが貼られます。ベニヤのつなぎ目には、パテを詰める作業も行われ、なめらかな仕上がりを実現します。
木の香りが漂う工場
ベニヤが貼られ、ますます船らしい姿に
つなぎにパテが充てんできるように、ベニヤの継ぎ目部分を面取りや目荒らし処理を行い、パテ詰めを行います。目荒らしは、ツルツルな表面に細かな凹凸を作り、密着性を向上させるための作業です。
#2 船造りの真髄『現図』と『型枠』とはの回でも紹介しましたが曲線で構成される船において、滑らかに仕上げることは、とても重要。職人さんの技術が光る瞬間ですね🎵
パテを詰める
研磨作業
3. 磨き上げ
パテ詰めが完了したら、ウレボンというニスのようなものを塗布します。表面は磨き上げられて、つやつやの仕上りです✨
4. 型枠の完成へ
職人の手による丁寧な作業によって、船の型枠が完成します。型枠は船の形状を決定し、FRP船の特徴である軽量性と強度を実現するための基盤となります。この完成した型枠を基に、さらなる工程を重ねて船が進化していきます。
FRP造船のプロセスはこちらから💁♀️
おわりに
いかがでしたか?造船というと武骨なイメージがありますが、機械や力だけではなく、職人の熟練した技術と手作業が不可欠です。複雑な形状を持つ船殻(本体)を造り上げるために、職人たちの努力と美学が息づいています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。次回のブログもお楽しみに🎵
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