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2023年06月20日 [横浜の通船・ラインボート ]
船ってどうやって造られるの?#1【造船のプロセスと革新的なFRP船の特徴】
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。今回は意外と知らない?!船ができあがるプロセスについて紹介したいと思います。
日本は中国、韓国とともに、世界の9割を占める三大造船国であり、世界で最も質の高い造船技術国です。以前のブログでは、日本が世界屈指の海運国であることは紹介しましたが、造船技術でも世界を牽引しているなんて、誇らしいですね🎵
木材で製作された型枠の下地
船はどうやって造られるの?
鋼鉄を主な素材とする大型タンカー(例として、全長333メーターの場合)などは、設計から完成まで、なんと約2年もの歳月を要しますが、ここでは、ポートサービスの交通船にも使われているFRPという複合素材で造られる船を参考にお話していきます。
FRP船の造船の大まかな流れは以下の通りです。
たくさんの工程がありますね。型枠を構成する木材、船体の殻となるFRP、その他、船の心臓部となる機関には鉄鋼や電気工事など、さまざまな素材と作業を経て船ができあがることから、造船は『総合組み立て産業』とも呼ばれています。
(本体は船体積層の段階でガラス繊維に樹脂を塗布➡型に貼りつけ…という工程で造られます)
船体を造り上げるFRP素材の特徴とは?
FRPとは、Fiber Reinforced Plastic=ガラス繊維強化プラスチックのことで、ガラス繊維と樹脂の組み合わせで構成されています。その特徴として、高強度・軽量、耐久性、形状の自由度などが挙げられます。
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強度と軽量性
FRPは、繊維(一般的にはガラス繊維や炭素繊維)の強度と樹脂の軽量性を組み合わせています。これにより、鋼材と比較して重量が軽くなりながらも高い強度を維持することができます。軽量性は燃費の向上や船舶の操船性能の向上にも寄与します。耐久性
FRPは非金属であるため、鉄や鋼のような腐食の心配がありません。海水や化学物質に対して耐性があり、定期的な防錆処理や塗装の必要性が低いという利点があります。加工性と形状の自由度
FRPは成形性が高く、複雑な形状や曲線を持つ船体を作り出すことができます。また、多様な色やデザインを実現するために、樹脂に着色剤を添加することもできます。以上のことから、鉄鋼材と比較してメンテナンスや修理がしやすいというメリットもあります。
おわりに
かつては木造船や鋼船が主流でしたが、1970年代から1980年代にかけて、日本全国でFRP船の建造技術の導入が急速に進みました。そして、軽量・強度の高さといった素材の特徴から、FRP船の普及は船舶業界における新たな時代の幕開けとなりました。現在ポートサービスで活躍している交通船(パイロットボートや警戒船など)もFRP素材で造られています。
次回はさらに詳しく造船について紹介しますので、今後のブログもお楽しみに🎵
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