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船舶の汽笛◆音の大きさと高さも決められてるってホント?◆

はじめに


いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。遠くから聞こえる「ブォ〜〜〜〜」という汽笛の音色。港町を訪れたことがある方なら、一度は聞いたことがありますよね😊今回は以前にも取り上げた船舶の汽笛について、その規則や歴史を深堀りしていきたいと思います。

まずは汽笛が何のためにあるのか、振り返っていきましょう🎵イラスト汽笛 船

汽笛は何のためにある?◆海の上の交通ルール◆


汽笛(音響信号)は船の上での伝達手段の一つです。その目的は、海上における船舶の衝突を予防し、船舶交通の安全を図ること。
つまり、陸上と同じように海の上にも交通ルールが定められているわけです。

海の上の交通ルール◆国際海上衝突予防規則の歴史◆



19世紀末、蒸気船が海上交通の主力となり、国際海上輸送が飛躍的に拡大するようになりました。それに伴って発生したのが、船籍の異なる船舶同士の海上衝突事故。そこで、各国で定められていた船舶衝突防止のための規則を統一しようとする機運が高まり、1889年10月に国際海上衝突予防規則が定められました。
その後、船舶用レーダー等の航海機器の普及、船舶の巨大化と高速化など、航海技術の大きな変化を迎えるたびに、海上衝突予防規則は改正を繰り返してきました。

2001年に改正された規則の一つに、汽笛の周波数、可聴範囲の規定に、長さ20メートル未満の船舶の汽笛の可聴範囲の高音側を広げ緩和した。長さ20メートル未満の船舶の汽笛の可聴範囲を3区分し中央部と高音部の音圧レベルの規準を緩和した。という一文があります。

なんのこっちゃと思われた方、ご安心ください。今から簡単に説明しますよ❕
☟☟☟
可聴範囲というのは汽笛が聞こえる範囲のこと。周波数は音の高さや低さ、音圧は音の大きさのことです。音の大きさや音の高低にも規則が定められているんですね😲
ちなみに、汽笛の音色は大きな船はお腹に響くような低い音、小さな船は高い音を鳴らします。そのことから、汽笛の音を聞けば船のおよその大きさがわかると言われています。スピーカー
ポートサービスの交通船ネプチューンの音がInstagramで聞いていただけます。ネプチューンは全長およそ18mの2軸船です。船の大きさをイメージしながら聞いてみてくださいね🎵

船はすぐに止まれない!船の停止距離って?


安全に航行するために欠かせない汽笛。前項では音の大きさなども規則で定められていることを紹介しました。では、なぜ音の大きさや音の高低が規則で定められているのでしょうか❓

まずは船が安全に停止するには、どのくらいの距離が必要か考えてみましょう💁‍♀️

イメージしやすくするために車を例に考えてみます🚙💨

危険を認知し、ブレーキを踏むまでの時間を含めると、車が停止するには時速60キロでは44m、時速100キロでは112mが必要です。車の場合はブレーキが効き始めてから車が停止するまでの距離は速さの二乗に比例すると言われています。制動距離では、路面やタイヤの摩擦がない海の上ではどうでしょうか。一般的にその距離は船の大きさに比例し、船の長さの平均7〜9倍の距離が必要とされています。そして、巨大船と言われる長さ250メートルの船舶では約4キロ、長さ300メートルの船では約5キロといわれています。
船が安全に止まるには、車よりもずいぶんと長い距離が必要なんですね🤗

汽笛の音に細かな規則が定められているのは、衝突を回避するために、より遠くへ、明瞭な音を届ける必要があるからというわけです。

おわりに



いかがでしたか?急に止まれない船が安全に航行するために、汽笛の音圧や周波数などが海の上の交通ルールで定められていることをご紹介しました。その他にも、汽笛は音の長さや回数で色々な意味を持たせています。以前のブログでもご紹介しましたので、詳しく知りたい方はそちらも参考にしてみてください。今回も最後まで読んでくださりありがとうございました😉

資料引用
海上における衝突の予防のための国際規則に関する条約 - Wikipedia
明和海運株式会社 | » 船の停止距離
制動距離と空走距離とは。停止距離の計算方法|チューリッヒ

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