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2022年06月23日 [船の豆知識]
旗で伝える世界共通のメッセージ【国際信号旗】
はじめに
これまでのブログでは船からのメッセージを伝える手段として、様々な方法を紹介してきました。無線や音響信号(汽笛)、形象物(黒球)などは、いずれも船からの大切なメッセージを伝えています。そして、今回紹介する国際信号旗も伝達手段の一つです。
船にこんな旗が掲揚されているのを見たことがありますか?
国際信号旗とは
国際信号旗は、海上において船舶間での通信に利用される世界共通の旗です。国際信号旗はアルファベットの文字旗26枚、数字旗10枚、代表旗3枚、回答旗1枚の合計40枚で構成されています。
その使い方は国際信号書で定められており、国際信号旗による信号を旗旒信号と呼びます。国際信号書は文字と信号の意味を表にして1冊にまとめた辞書のようなもの。旗の合計は40枚なので、意味も複雑そうですね〜👀
国際信号旗の歴史
中世ヨーロッパでは船舶間の通信に旗を用いてきました。18世紀にはイギリスのリチャード・ハウが数字を意味する複数の信号旗を用い、その数字を符号として単語に置き換え、旗の掲揚を繰り返すことで、文章も含めた通信を行なう方法を考案しました
リチャード・ハウはイギリス海軍の提督。フランス革命戦争で独創的な戦術を駆使し、名指揮官の評判を得た人物です。ハウを崇める水兵達への強い影響力が見事に効果を発揮したと言われています。
現在まで続く国際信号旗の礎を築いたリチャード・ハウ。すごい人ですね(語彙力💦)
国際信号旗、どんなところで使われている?
旗旒信号は、1つの旗が1つのアルファベット、数字(またはひらがな)に対応しています。さらに、1つの旗に特定の意味をもたせいます。
身近なところで例を挙げると、ダイビング。ダイビングスポットまで移動する船は旗“A”を掲げて、自らの船が潜水作業をしていることを他船に知らせています。
☟ちなみにこちらが旗”A”☟ポートサービスのダイビングガールMさんも『船の上に上がってるの見たことあるよ〜🏳』と話してくれました😊
おわりに
ダイビングでも使われていると聞くと、一気に身近に感じられますね😉国際信号旗は他にも旗を掲げることで、自船の状態を周りに知らせています。例えば、火災・操縦困難・試運転、投網中など、その意味は多岐にわたります。次回からはさらに掘り下げて、国際信号旗の意味をお伝えしていきます。
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました😊✨
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資料引用
国際信号旗 - Wikipedia
リチャード・ハウ - Wikipedia
【みんなの知識 ちょっと便利帳】国際信号旗 (benricho.org)