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2022年05月12日 [船の豆知識]

船を数えたら歴史が見えてきた⁉ペリー黒船来航 編

調べ物をしていたら、こんな記事を見つけました。


質問文スクショ

“船の数え方”の違いって何…?


確かに船の数え方って、いろいろありますよね。わたしたちポートサービスでは、現在11隻の船が活躍中です。でも、日常的に船に触れる機会がなければ、船を数えたことがない方も多いかもしれませんね。





そこで、船の単位を調べてみたところ、こんなに出てきました💦

艘(そう) 、隻(せき)、 艇(てい) 、 艦(かん) 、 杯(はい) 、 盃(はい) 、 船(せん) 、 葉(よう) 、 本(ほん) 、 枚(まい) 、 台(だい) 、 床(とこ・しょう) 、 帆(はん・ほ) 、房(ふさ) 

目が回りそうですね🙄

中でもよく使われるのは艘(そう)や隻(せき)。これらは耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
一般的には艘(そう)は小さい船、隻(せき)は大きい船に使われることが多いようですが、どんな風に使い分けられるか厳密なルールはないそうです。


黒船の数え方は?


では、横浜とゆかりの深い黒船はなんと数えられたのでしょうか。
※黒船は、嘉永6年・1853年に日本に来航したアメリカのペリー艦隊の艦船。

ペリーイメージ
江戸時代に黒船が渡来した際に詠まれたとされる落書(らくしょ) ・狂歌には杯(はい)という数え方が見られます。

「肥後中村恕斎日録」より

 嘉永六葵丑年 七月十六日

    蒸気船 長サ三十八間と相見申候
船ノトモニ御座候 大筒 凡二十貫目之玉目ニ被存候、白キ角ナモノ御座候ハ 紙ヲ張付を出し有之 何レ大筒ト相見申候

    蒸気船之図

 右田上素左衛門浦賀へ差出候ニ付見受け候儘写し遣し候也、

江戸落書之風説左之通
 日本を茶ニして来たかしょうきセん
   たった四杯て夜もねられぬ
細川の水に合たかしょうきセん
  四杯くらいハたった一トのミ
以下省略


現在は杯・盃(はい)はあまり一般的な数え方ではなく、いわゆる「業界用語」的に用いられることが多いようです。一杯、ニ杯なんて数えたら、ツウみたいですね。 
実際にポートサービスの船長さんに尋ねたところ、「一杯二杯だね〜」と答えて下さいました😊
(ちなみに、大きい船はやっぱり隻だそうです。)
アポロ正面から
船写真アポロ

船(せん)はいつ使う?

鳥海最もポピュラーに使われていそうな船(せん)ですが、こちらは数える船の名前が分かっている場合や、船の名前が重要である場合などに使われます。
〇〇丸や、ポートサービスでいうとアポロ、鳥海、ジュピター…のように名前が付いた複数の船を数えるときに用いられることが多いようです。
ジュピター他


その他、枚(まい)台(だい)床(とこ・しょう)は平たい板の形状から、筏(いかだ)に使われています。また、筏をまとめた状態だと房(ふさ)と数えるそうです。筏



さいごに



横浜とも縁の深い黒船。船の数え方を調べたら歴史が見えてくるって面白いですね。
ちょっと長くなってしまったので、今回はここまで。次回の【船の数え方】にも歴史が登場しますのでお楽しみに。今回も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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参考文献
【みんなの知識 ちょっと便利帳】ものの数え方・助数詞 /《 コラム - ちょっと知識 》種類による船の数え方

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