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汽笛の音はどこまで聞こえる?大きい船は低い音、小さい船は高い音

はじめに


『人は見た目が100パーセント』なんてドラマが数年前にありました。100パーセントではないにしろ、人は視覚から情報の8割を得ているといいます。船舶の運航においても、視覚=見張りなどを行い、他の船舶と衝突しないように航行しています。その一方、霧などにより視界が妨げられたり、遠くの船舶を認識するには、聴覚の情報が重要となります。というわけで、今回は船舶における聴覚の情報、汽笛について紹介します。写真 汽笛 イメージ

船舶の汽笛とは


汽笛(音響信号)は船の上での伝達手段の一つです。法令により、すべての船に汽笛を装備することが義務付けられており、汽笛を鳴らす長さや回数など、世界で統一されたルールがあります。

汽笛による音響信号には死角がほとんど無く、遠いところにいる他船にも、確実に自船の情報を伝える重要な手段となります。その目的は、海上における船舶の衝突を予防し、船舶交通の安全を図ること。陸上に交通ルールがあるように、海の上にも交通ルールが定められています。例えば、岬のように突き出た陸地の影になって相手船が視認できない場合でも、汽笛によって自船の存在を知らせることができます。

衝突予防法で定められた汽笛による信号(一部)は以下のような種類があります。

操船信号

長短 汽笛 イラスト吹鳴(すいめい):何かを吹き鳴らすことや高く鳴らすこと。

狭い水道等における追い越し

信号 長長短

汽笛の音はどこまで届く?


さて、汽笛による信号は自船が相手船の後方にいる場合でも、前方にいる場合でも音による情報を伝えることができます。地形によって相手船が視認できない場合も同様です。しかし、音が相手船まで届かなければ信号の意味をなしません。とりわけ、大きな船は操船性が低いため、いち早く情報を伝える必要があります。

そこで、法令により船の大きさごとに音の最低到達距離を定め、汽笛の音の基本周波数音圧を定めています。

音圧:音によって振動した空気が影響され、大気圧に起こる変化量のこと。
周波数:周波数が高いほど音は高くなり、周波数が低いほど音は低くなる。


音は空気を振動させながら、遠くへ伝わります。その間に障害物や空気の影響を受けて、減衰し、聞こえなくなります。大きな船舶の場合は音圧が高いだけでなく、低い周波数を用いることにより2海里(約3.7q)先の相手船 に十分聞こえる音となります。汽笛の要件イラスト

大きい船は低い音、小さい船は高い音


ここまで読んで、音圧と音量は違うの…?と思われた方も多いと思います。音量は聴覚上の強さを表し、人が感じる音の大きさを表します。音圧も同じように音の大きさを表しますが、音の響きや迫力に影響します。
音の大きさの例としては、ささやき声や図書館の館内は15〜40㏈と言われています。これは静かな環境と感じられる大きさです。逆に大きな音の例として挙げられるのは、上空を飛ぶ飛行機の音が120㏈だそうです。
200m以上の大型船舶に定められた音圧は143㏈以上ですから、上空を飛ぶ飛行機よりもかなり大きな音であることがわかります。確かに、大きな客船の出航時には、港で大迫力の低い音を聞くことができます。

交通船のポートサービスで運航している船舶は小型船舶と呼ばれ、20m未満の大きさです。音圧や周波数の数字で見ると分かりにくいかもしれませんが、実際に小型船舶の汽笛を鳴らすと高い音だと実感できます。下記のInstagramからポートサービスの小型船舶の汽笛を聞くことができます。良かったら聞いてみて下さい😊

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おわりに


今回は汽笛の音がどれくらい遠くまで届くか紹介しました。聴覚による情報=汽笛の音が遠くまで聞こえることで、船舶の安全が保たれています。ところで、視覚からの情報が8割と冒頭で触れましたが、その他の情報はどれくらいの割合を占めていると思いますか?

『産業教育機器システム便覧』(教育機器編集委員会編 日科技連出版社 1972)のデータによると、視覚が83%、聴覚11.0%、嗅覚3.5%、触覚1.5%、味覚1.0%だそうです。多くの情報を視覚から得ていますね。裏を返せば、視覚の情報が得られない状況下においては、聴覚の情報が重要なことがわかります。船を見る機会があったら、海の安全を守る汽笛にぜひ注目してみて下さい🎵今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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