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【温暖化で海の色が変わる?】東京湾でサンゴが増加する理由とその影響

はじめに


いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。
今年の夏は猛烈な暑さに加え、豪雨や長雨などの自然災害が多発しました。11月になり、ようやく秋の訪れを感じられるようになりましたが、酷暑が過ぎ去った今、海の中はどうなっているのでしょうか?今回は変わりゆく海の中の生態系を探ります。写真 大桟橋

温暖化がもたらす変化


日本の年間の平均気温は、この100年で1.2〜1.3℃上昇していると言われています。世界全体を見ても、0.74℃ほど上昇しています。体感としては、もっともっと上がっているようにも感じる2024年の夏でしたね。昨今のニュースでも取り上げられているように、気温の上昇は、氷河の融解や海面上昇による海岸線の侵食などを引き起こします。地球温暖化

生態系に及ぼす海水温の変化


気温の上昇に伴って、海水温も変化しています。過去40年間を比較すると、東京湾の海水温は約1℃上昇しています。特に10月〜12月は2〜3℃も上昇しています。この数字は、世界の海水温上昇率(+0.61℃/100年)と比較しても2倍以上のペースであり、日本周辺の海域が地球温暖化の影響を強く受けていることを示しています。(日本近海では+1.28℃/100年)

海水温の変化といえば、ポートサービスが拠点をおく東京湾でも大きな話題となったのが、サンゴの増加。沖縄や南西諸島など、温かい海域に生息するサンゴが、東京湾でも急激に増加しているというのです。その理由は、冬季の海水温が下がらなくなり、サンゴが越冬できるようになったから。この影響は、サンゴだけでなく魚貝類にも及びます。例えば、在来種のメバルが減少し、また海藻の減少に伴って、それを餌や生息環境としていたサザエやアワビも減少しています。サンゴ

海の色が変わる?


以前のブログで「海が青く見える理由」を紹介したことがあります。海が青いのは、太陽光の性質と水の特性によるものです。水は赤や黄色の光を吸収しやすく、青い光は最も遠くまで届きます。青い光が散乱されて私たちの目に届くことで、海は青く見えます。
宇宙飛行士ガガーリンが『地球は青かった』と述べたのも、地球の70%が海で覆われているからです。

しかし、近年の研究によれば、海水温の上昇が海の色にも影響を及ぼすことが示されています。特に、サンゴの白化現象が進むと、海底の色が変わり、水深が浅い地域では明るい色を反射して海の色が変わる可能性があります。また、植物プランクトンの濃度が高まると、光の吸収が増加し、海水が濁って透明度が低下します。その結果、海は濃い緑色や茶色に見えることがあります。

実際、20年以上にわたる衛星データの解析によって、56%以上の海域で色が変化していることが確認されているそうです。sigs

おわりに


東京湾でサンゴが増加しているように、気候変動は海洋環境に深刻な影響を与えています。将来的には地球の美しい青色までもが変わってしまうかもしれません。
株式会社ポートサービスでは、SDGsの達成に向けた取り組みを実施し、持続可能な海洋資源の管理に努めています。今回の記事が、海洋環境について考えるきっかけになれば幸いです。今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。次回のブログもお楽しみに🎵

参考文献
「東京湾における水質の長期変動と水産生物への影響」「千葉県データセットから見た東京湾における水質の長期変動」(石井光廣、長谷川健一、柿野純、水産海洋研究72)


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