2024年05月28日 [横浜の通船・ラインボート ]
船に書かれたマークの意味とは?【船の豆知識】
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。
さて、船には色々なマークが書かれているのをご存じですか?船体には船の住民票とも言える“船籍港”や、船舶固有の名前が記されています。こちらのブログでも船籍港や船名については何度も取り上げてきましたよね😊
今回はそれ以外に船に記されているマークをご紹介します。▲船籍港、船名が記された船尾。数字は喫水標で数字の下端が船底からの喫水。
喫水線
喫水線は船が水上に浮かんでいるときの水面と船体の交わる線を意味します。
船体がどれくらい浮かんでいるか、沈んでいるかを示す目印です。喫水計測のため、両舷側には喫水を示す目盛りがついており、これを喫水標(ドラフトマーク)といいます。
船の喫水線を超えて荷物を積むと、船が沈みやすくなり危険です。適切な喫水線を守ることで船の安定性と浮力が保たれます。喫水:船舶が水に浮いているときの,船底から水面までの垂直距離。
▲出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について
タグボートマーク(プッシュライン)
タグボートは海上の小さな巨人とも言えるくらい、その船体からは想像もつかないほどのパワーがあります。
例えば、こちらの動画では36,000トンもの貨物船をタグボート2隻が押しています。このタグボートのパワーは4,400馬力です。これほどパワーがあるタグボートですから、押す場所を間違えてしまうと船体がへこんでしまうこともあります。そのため、タグボートが押しても良い場所をマークで示しています。 ▲写真だと少し見えにくいですが、縦のラインやT、TUGなどと表記されることがあります。
バルバスバウマーク
船舶のなかには、先端が長靴のように突き出した形状をしているものがあります。水面下に突出する形状には、船の抵抗を減らして燃費効率を向上させたり、航行性能を改善する目的があります。海面上から見えない部分が多いため、他の船舶や障害物との衝突リスクを減らす目的で、バルバスバウマークが船体に設けられています。
スラスターマーク
サイドスラスターは船の横移動を可能にする装置のことをいいます。船体横にプロペラ(推進装置)があり、離着岸の際などにスムーズな操船を叶えます。他の船舶や作業者がスラスターの存在を認識し、安全に接近・作業できるようにするためにスラスターマークが記されています。
おわりに
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
サイドスラスターとバルバスバウについては、YouTube『パイロットボートができるまで』でも紹介しています。ぜひご覧ください😊
※今回紹介したマークは一例です。航行する海域によって義務付けられるマークは異なります。
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