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2024年03月26日 [横浜の通船・ラインボート ]

【船のメンテナンスを大解剖】ドックの種類と船底の秘密とは?

はじめに


いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。車やバイクに車検があるように、船にも定期的なメンテナンスが必要です。そのメンテナンスのことを『ドックに入る』と言ったりします。今回はそんなドックのお話を紹介したいと思います。

ドックとは?


ドックは、船の建造、修理、メンテナンスなどをするための場所のことをいいます。私たちポートサービスが拠点を置く横浜・みなとみらいにはドックヤードガーデンという歴史ある建造物があります。ドックヤード みなとみらい
ドックヤードは1896(明治29)年に竣工した旧横浜船渠(株)第二号ドックを解体、復元したもの。現在は広場として活用されています。現存する商船用石造りドックとしては最古の国の重要文化財で、横浜市認定歴史的建造物にも指定されています。雰囲気があって素敵ですよね。デートスポットとしてもおススメです。


色々なドック



船台 引き上げ式ドック


海岸に向かって傾斜したレールの上に、台車を配置して船を引き上げ、船台の上で建造・メンテナンスする。船ができあがると斜面を滑らせて水面に浮かべる。

ドライドック


船を収容できる溝を掘り、入口の仕切りを閉めて水を抜いた状態にして、その中で船を建造・メンテナンスする。水を注いで浮かべたうえで仕切りを開けて水面に送り出す。
前述したドックヤードガーデンはドライドックに分類されます。

浮きドック


陸上のドライドックに対して、海上に浮かぶドックを浮きドックという。凹型の浮体構造物を沈め、船を導入。船台に固定後排水し、造船・メンテナンスを行う。

上架下架



上架(じょうか)とは船底のメンテナンスなどのために船体を水から上げることをいいます。逆に、船を下ろすことを下架(げか)といいます。造船所には上架した船がズラリと並んでいます。船底は一旦海に出てしまうと、なかなか見ることができませんよね。普段目にしない船の姿は圧巻です。上架ズラリ 志津川▲船台式(撮影協力:志津川造船鉄工所)

なんでメンテナンスが必要なの?


船底にはどうしても海藻や貝が付着してしまいます。長く停泊する船などは、特に貝が付きやすいそうです。実際に上架している船を見てみると、貝がびっしり付いています。船底やプロペラの掃除をしないと、抵抗が増して燃費にも影響が及んでしまいます。船底 貝▲船の下に落ちているのは牡蠣殻(撮影協力:志津川造船鉄工所)

船に使われる塗料のひみつ


船の底って赤い色が多いと思いませんか?
この色、実は秘密があって船底塗料に含まれる成分が理由の一つ。船の底には貝や海藻を付きにくくするための防汚塗料が使われています。この成分に含まれる亜酸化銅が赤みを帯びた色をしているため、成分となじみやすい赤い塗料が多く利用されているそうです。また、プロペラには腐食防止の塗装が施されます。

『船の底って赤い』というイメージがありましたが、造船所に伺うようになって意外にも様々なカラーがあることを知りました。ちなみに、黒も人気の色だそうです。カッコいいですね🎵

おわりに



今回は造船や船のメンテナンスに欠かせないドックについて紹介しました!そういえば、人間ドックのドックは、船のドックに由来しているそうです😊今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。次のブログもお楽しみに🎵

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