2023年12月26日 [横浜の通船・ラインボート ]
【新造船】いよいよ船の形が見えてきた!パイロットボートができるまで#7・8 型枠から取り外された後の船体はどうなる?
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。今回のブログでは、YouTubeで公開中のパイロットボートができるまでの中から、第7回・第8回で放送したブリッジの内装や装備について紹介していきます。☞公開中の動画と併せてご覧いただくと、わかりやすいです。
では動画のダイジェストを写真と一緒に振り返ってみましょう。
型枠のお引越し
現在造船中のパイロットボートは、ガラス繊維と樹脂の複合素材 FRPで造られます。型枠にFRPを積層し、船体が造られる工程は以前のブログでも紹介しましたが、この型枠、使い終わったらどうするのでしょうか?
船体の積層を終えた型枠は、工場から運び出されて保管されています。この型枠は、同じ型の船を造るときにメンテナンスをして再び活用されるそうです😊
▲パイロットボートは5分割にして運び出されました
型から外された船体は?
▲脱型を終えて、新たなレーンに移動した船体
脱型を終えた船体は、左右の水平を取り、高さの調整をしてから次の工程へと進みます。
▲サイドスラスターの取付け
サイドスラスターは、船体を横方法に動かす動力装置で、接岸や離岸時に利用されます。
一方、別の工場(こうば)では大きなパーツの製作が進行しています。この大きなパーツは、船首側のデッキ。先端の形状に合わせて、少し尖った形をしていますね。
デッキは船体の上部に位置し、船の上の構造物や設備を支える基盤となります。
▲積層を終えたデッキ▲搬入する際は、斜めにして入れたそうです
▲船体の隣にはブリッジがお引越し
ブリッジは大枠ができあがり、隣の工場から船体の隣にお引越ししています。ブリッジは操船に関する指揮をとる場所≒主に操舵室のことをいいます。12月上旬に造船所にお邪魔した時は内装工事が始まっていました。
▲内装工事が始まったブリッジ。操舵席は左側に設置される▲サスペンション性能◎
サスペンション性能が高い椅子が採用され、安全性と快適性に優れた操舵席。後部には2人掛けシートやL字型ソファが装備されます。
そして、今回のパイロットボートの特徴ともいえる、大きな窓。パイロットボートはパイロットさんを本船(パイロットさんが乗船する船)へと送迎するための船です。本船とパイロットボートは海上で近づき、お互いの船が動いている状態で乗降することもあります。
そのため、安全性を考慮した大きな窓が採用されています。また、座面が高い操舵席に合わせて、正面の窓や操船パネルが設計されています。
▲ヒーター付きの窓は結露しにくく、クリアな視界が保たれる
▲操舵席からの広い視界
おわりに
ブリッジは内装工事が始まり、いよいよ船の形が見えてきました。そして、本体はエンジンを積み込むのを待つのみ。今後も『パイロットボートができるまで』シリーズにご期待ください😊
今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。次のブログもお楽しみに🎵
❖おしらせ❖
『パイロットボートができるまで』シリーズは2024年1月より、第2・4金曜日更新となります。第1・3は横浜港で活躍している交通船の動画をお届けする予定です。
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