2022年08月09日 [横浜の通船・ラインボート ]
【日本初】SEP船ザラタン号は幸せの守り神⁈【洋上風力発電/自己昇降式作業台船】
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださりありがとうございます。
ポートサービスは半世紀以上にわたり船舶の東京湾への入出港をサポートしてきた会社です。
今年7月には創業69年を迎え、横浜港における通船業の実績と歴史を積み重ねてきました。
そして、現在では横浜港で培ったノウハウを活かし、遠く秋田でも活躍しています。その現場が今回ご紹介する洋上風力発電。では、さっそく現地の写真と一緒に見ていきましょう🎵
風力発電の現場で活躍するSEP船ザラタン号
2021年、洋上風力発電で風車の土台を海底に据え付ける自己昇降式作業台船が日本で初めて秋田港に入港しました。通称、SEP船。
※SEP=Self─Elevating Platformの略
このSEP船は英シージャックス・インターナショナルの日本法人が保有する大型クレーン付きの船でザラタン号と名付けられました。全長は109b、全幅41bもあるんです。
船体を貫通する4本の脚柱(全長約80メートル!)を立てたまま自航でき、最大深度55メートルの海底に脚柱を立てて船体を海面上に持ち上げ、据え付け作業を行うことができます。
実際の昇降の様子はこちら☟
数百dに及ぶ2基分の基礎部材を秋田港で積んで、能代港まで最大10時間ほどかけて航行。能代港では2日ほどかけて2基分設置してから秋田港に戻り、2千平方bあるデッキに部材を積み込んで再び能代港へ向かう作業を繰り返し行っています。
そのスケールの大きさには驚くばかりですね。わたしは初めて見たときは船だとは思いませんでした💦
ザラタン号は欧州ではこれまでにも多数の実績がありましたが、日本では初✨
とても貴重なんですね。
そしてポートサービスでは横浜港で培った経験を活かして、洋上風力発電の現場でオペレーションをサポートしています。
秋田の海に現れた海の怪物 ザラタンの伝説
ところでザラタンってなんのことかご存じですか?
ザラタンは大海で語り継がれる伝説のウミガメ。遥か昔、船乗り達がザラタンを島だと思い上陸するも、焚火の熱でザラタンが目を覚ました…なんていう逸話もあるんです。島と間違えるなんて、どんなに大きいウミガメだったのでしょうねΣ(・□・;)
ザラタン号は幸せを運んでくれる守り神?
ウミガメは“神の使い”“幸せを呼ぶ守り神”と言われていて、 幸福を運んでくれる生き物として大切に扱われています。その昔、ウミガメが鮫に襲われそうになった子供を助けたなどなど、たくさんの伝説も。海の危険から守ってくれる特別な存在が、ザラタン号の由来だったんですね✨
おわりに
今回は大きな大きなザラタン号の紹介でした。秋田の風力発電の様子はこれからも少しずつ紹介できればと思っていますので、ぜひお楽しみに。今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
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資料引用
ザラタン - Wikipedia
能代港湾区域にSEP船 洋上風車基礎工事始まる | 全国郷土紙連合
洋上風力の自航式作業台船が日本初入港 - イザ!