2023年01月17日 [船の豆知識]
【航行管制信号の意味】アルファベットで知らせる海の信号
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださりありがとうございます。突然ですが、道路に信号があるように、海上にも信号があるってご存じですか?一般にイメージする赤、黄色、青の信号…ではなくて、アルファベットを点灯(点滅)させる信号です。では実際に見てみましょう🎵
道路の信号、海上の信号
海の近くに行ったときに、写真のような大きなライトを目にしたことはありますか?これが、海上でいうところの信号。正式には航行管制信号と呼ばれ、わたしたちポートサービスの船舶が航行する横浜港にも3か所の信号所があります。
本牧D突堤にある本牧信号所、大黒町にある大黒信号所、そして、ポートサービスが拠点を置く大さん橋のほど近く、海上保安庁第二合同庁舎屋上に内港信号所です。この3か所の信号は、本牧にある横浜港シンボルタワーの本牧船舶通航信号所から送られています。https://goo.gl/maps/6ZmwqQRCtrKrbbGSA
シンボルタワーってどんなところ?
海の安全を守るために、日々信号を送り続けている本牧船舶信号所。地上36.5mに位置する展望室からは横浜港を一望三浦半島や房総半島、天気が良ければ富士山まで見渡すことができます。
また、かつては戦隊ものの撮影に使われたこともあるんだとか。現在ではキャラクターショーや広大な緑地を活かしたドックランスペースとしても利用されています。
詳しくは下記リンクより横浜港シンボルタワーのホームページをご覧ください😊
管制信号の役割とは?
先日のブログ『観音崎灯台に登ってみた!』は読んでいただけましたか?ブログでは全国でも指折りの海の難所、浦賀水道を紹介しました。浦賀水道の海幅は最小で6.5キロと狭く、潮流も早いことで知られています。
そんな海の難所を通過し、横浜港へ出入りする船は一日に約1000隻。豪華客船のほか、3万トンを超える貨物船や自動車専用船、超大型のコンテナ船など、さまざまな船が出入りしています。
横浜航路は長さ約4,500m、幅約650m(最狭部約400m)の細長い航路。横浜ベイブリッジを境に、西水路と東水路に分かれています。西水路を入出航する船舶は内港及び大黒信号所の信号に従い、東水路に入出航する船舶は本牧信号所の信号に従って航行する決まりになっています。※ブログ内地図参照 多くの船舶が航行するこの狭い航路を、3つの信号所で制御しているって、なんだかすごいですよね。
横浜港に出入りする世界中の客船や貨物船が安全に航行できるよう、本牧船舶通航信号所より情報や信号を送っています。
管制信号の意味とは?
さて、いよいよ本題です。管制信号は電光文字式信号…つまりライトを点灯させたり、点滅させることで回りに航行の指示を出しています。一般的な信号のように赤、青、黄色と色分けされていないのに、どうやって見分けていると思いますか?
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正解は「I」「O」「F」「X」のアルファベットの点灯と点滅の組み合わせ。それぞれの意味は以下の通りです。
F→free、I→in、O→out の頭文字と、出入り禁止は×と覚えるとわかりやすいですね🎵
編集後記
編集担当Yが初めて管制信号を見たのは、海釣りに出かけたときのこと。初めて見たときは、意味もわからず数字の「1」と「0」だと思っていました(惜しい⁉)
あれから月日が流れて管制信号が見える社屋でこの記事を編集しています。船の会社で働くようになって、1と0ではなくinとoutだと初めて意味を知りました💦
今回の記事が少しでもお役に立てば幸いです。今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。では次回のブログもお楽しみに🎵
資料引用
横浜港シンボルタワー 公式サイト
横浜航路
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